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スマートロック比較(Qrio,SESAME…) SwitchBotならAPIでDIYシステム開発ができちゃう〜

エントランスシステム

個人的にSwitchBotを推している、賃貸大家の「テック大家さん」です。

今日のテーマはスマートロック

今ある玄関ドアに後付ができ、スマホやスマートスピーカー経由でロックの開閉指示ができる、便利な商品カテゴリーです。不動産オーナーなら、いや、そうでなくとも、色々と使い道に想いを巡らせる。そんな楽しいガジェットがスマートロックなのです。

スマートロック各社の比較

筆者「テック大家さん」が注目するスマートロックのメーカは、以下の3つ。

  • Qrio(キュリオ)
  • SESAME(セサミ)
  • SwitchBot(スイッチボット)

筆者は後述するように、完全にSwitchBot(スイッチボット)推しなのですが、他社の製品についても、最初に述べておきます。

Qrio(キュリオ)

まず、Qrio(キュリオ)。

キュリオの良いところは「ソニーの技術」…と、マーケティング上は謳っています。ですが、スマートロックに使われているソニーの技術ってなんでしょうね。正直、筆者はちょっと想像できませんね。

そんな筆者も、自宅にQrio の第1号機を取り付けて使っていた経験があります。もっというと、初めてのスマートロック体験はキュリオでした。

第1号機なので、その後のモデルは筆者が感じた課題を解消しているであろうことは想像できます。ですが、あえてキュリオ1号機で感じた不満点をここに挙げておきましょう。

当時は、スマートロックにテンキーパッドのような付帯商品がなかったです。売りにしていたのは当時流行りだしたスマートスピーカー対応でしょう。

スマートスピーカーと使うためには、ロックをインターネットにつなげる必要があります(後述します)。そのため、現行商品も同様なのですがネットにつながる「ハブ」という商品を別途購入し、スマートロックと組み合わせて使う必要があるのです。それを知った筆者はハブも含めて購入したのですが、なんと1号機が対応していたのはAlexa(Amazon)のみ。筆者が使いたかったGoogle Homeでは使えませんでした(ちゃんと調べて購入っすべきだったのではありますが…)。しかも、声で応答するのは施錠だけ。解錠はできなかったのです。

流石に現行品はそんな中途半端な仕様ではないと思います(調べてません)。

加えて、1号機は既にサービス停止されています。購入したのにサービス停止とはどういうことでしょう。しかも、サービス停止に伴って使えなくなるの商品に対して、新バージョンを買ってくれという案内でした。

ちょっと失望な対応に他社に乗り換えざるを得なかったという経験をしました。

SESAME(セサミ)

つぎに、SESAME(セサミ)です。

セサミの良いところは、はとにかく安いこと。

一方、セサミもキュリオ同様、リモートからもアクセスできるような使い方が可能です。やはり単体ではリモートアクセスは不可で、「WiFiモジュール」と呼ばれる製品が別途必要です。しかし問題は、その商品が購入できないことです(2024年9月末時点)。サイトでは、WiFiモジュール「売り切れ」の表示が何ヶ月も続いています。いつ買えるのか、それとも今後買えないのか、よくわからない状況なのです。

ただ、後述するようにリモート管理でもしない限り、よく使うユースケースとしては、テンキーによる暗証番号解錠や指紋認識による解錠でしょう。これなら格安で便利に使えるので良いのではないでしょうか。

筆者が直接買ったわけではないですが、所有する賃貸物件をアトリエに使っていただいている入居者が購入・使用しています。筆者は取り付けを手伝ったのですが、価格の割によさそうでした。

SwitchBot(スイッチボット)

何度も言いますが、本当のところ筆者のイチオシはSwitchBot(スイッチボット)です。個人的に応援しています(推し活)。

SwitchBotは、もともとはご家庭の壁にある物理スイッチを機械的に押す小さなスマートロボット(?)を作っているメーカーでした。それが今は、センサーを含めてさまざまなスマートホーム向けIoT製品を出しているメーカーとなっています。

そんなSwitchBot商品群の中のひとつがスマートロックです。他のSwitchBot商品とスマートロックの連携が魅力の一つです。例えば、他のセンサー(例えば、開閉センサーとか温度センサーなど)と組み合わせて自動化を簡単に実現できる、といったところがメリットです。

ですが、筆者が考える最大の推しの理由は、開発者向けAPIが使えるから。

テック大家さんのような開発者を惹きつけけてやまない魅力的なワード。それがAPI(笑)。APIをつかうとスマートロックを組み込んだ独自システムの開発ができてしまいます。詳しくは後述します。

スマートロックの動作の仕組み

ここで、スマートロックの技術的な仕組みを少し解説しておきます。この解説は、SwitchBotをベースに進めますが、基本的には上述したどのメーカーの仕組みも似たりよったりでしょう。

まずはスマートロック本体があります。

以下の写真のように、サムターン(カギをかけるときに回す部分)に当たるように「強力両面テープ」で設置します。内側から開けるときは、スマートロックのサムターンを回します。外から開けるときは、今までの物理鍵も普通に使用できます。もちろん、スマホなどで開けるためにこれをつけるわけですが…

本体は、単品ではネットワーク(インターネット)につながりません

ですが、Bluetooth Low Energy(BLE)で通信することができます。Bluetoothは近距離無線の規格・技術なので、設置するドアの近く(建物の中でも、外でも)に、スマホなどの通信相手がいればコマンドのやり取りができます。

この仕組みを使って、設置時はスマホのアプリで設定します。スマートロックなので、スマホで解錠・施錠も可能。ただし、BLEは近距離通信のプロトコルなので、本体単体だと設置場所から遠く離れてリモートで操作するのは不可能です。障害物もあるでしょうから、せいぜい数十メートルの範囲からしか操作できません。

そこで、リモート(例えば電車内)から設置場所のロックを施錠・解錠するには「ハブ」が必要になります。

キュリオも同様の機能をもつ製品を「ハブ」と呼んでいますね。セサミは「WiFiモジュール」と呼んでいるようです。いずれにしろ、そういった別の専用機器を別途購入して初めてリモート管理ができるというわけです。

スマートロックをインターネットにつなぐためには「ハブ」が必要!

ここで、スマートスピーカ(Amazon AlexaやGoogle Home)を使いたい場合は、リモート管理ではないのに「ハブ」が必要、というところに注意して下さい。

なぜなら、スマートスピーカーに話しかけた音声の処理はクラウドで行っているからです。この場合もロック本体とクラウドをインターネット経由で接続するためにハブが必要になってきます。

スマートスピーカー対応って必要?

ところで、部屋の中で声でドアの鍵を開け閉めするユースケースって本当に必要なのでしょうか?

相当広い家で、自分が家の中に一人。

ピンポーンと来客が来たとしても、ドアの鍵だけ開けるってことはないでしょう。歩いて玄関まで出ていくんじゃないでしょうか?

また、家族が鍵を持たずに出ていって、「ピンポーン!鍵開けて」と、家の中の自分にインターホン越しにいうので、自分が「アレクサ、鍵開けて!」なんて言ってロックを解錠。てなこと、本当にあるんでしょうか?出かけた本人が、鍵持って出掛けるか、自分のスマホで解錠すればいいだけですよね?

そうすると、スマートスピーカーに向って音声でスマートロックを操作するユースケースってあまり無いように思えてならないのです(筆者個人の意見です。)。

テンキーパッドの方が便利

ただ、スマートスピーカーとロックの連携があまり役に立たない(!?)というのはメーカーも分かったのでしょう。

最近は、暗証番号コードや指紋認証などで解錠できる「テンキーパッド」を商品化していて、そちらをメインに推しているようです。

スマートロック本体はドアの内側に設置する一方、テンキーパッドはドアの外側に設置して使います。

この場合も上で図示したように、テンキーパッドとスマートロック本体はBLEで通信します。つまり、設置するためにケーブルを敷設するなどの手間がないのが特徴になっています。よく考えられた商品仕様と言えますね。

そして、テンキーパッドとスマートロックだけのユースケースだと「ハブ」は不要なのです。要は、玄関前にきて指をテンキーパッドに触れて指紋を読み取る、または、数字のコンビネーションを押す。これだけで鍵が開られて、便利に使えちゃいます。スマホすらいらない。スマホが絡まないものをスマートと呼んでいいのか筆者には明かりません。でも、仕組みがBluetoothを使っているから(?)「スマート」なロックなんじゃないでしょうか…?!

SwitchBot推しの理由はAPI

ここからは、筆者がイチオシしのSwitchBotに限った話です。

開発者垂涎、APIの話です。Application Programming Interfaceの略。そして、これこそが筆者がSwitchBot推しをする理由でもあります。

SwitchBotが製品のAPIの仕様をオープンにしているのです。ということは、開発者がSwitchBotスマートロックを使ったシステム全体を自由に構築できるということです。

例えば、不動産オーナーが民泊を始めて、チェックインの時間に自動的に新しい暗証番号をゲストに伝えるような、無人のチェックインシステムを自作するのは一つのアイディアです。または、顔認証などの別な方法を使ったエントランスシステムを自作するってのも考えられるでしょう。などなど、無限の可能性が広がりますね。

仕様を公開しているAPIは2種類。HTTPを使ったWeb APIと、Bluetooth Low Energy (BLE)を使ったAPIの2つです。

このうち、Web APIはその名の通りインターネット経由のAPIなので「ハブ」が必要になります。一方のBLE APIの場合は、本体単品で制御できてしまいます。

それぞれのAPIの実装箇所は以下の図のようなイメージになります。

リモートで使いたい場合はSwitchBotが提供するクラウド経由でWeb APIを使って操作します。究極のリモート管理システムを自作できるでしょう。ただし、クラウドの負荷によって、反応が悪いことがあるのが難点です。

一方、BLEの場合は、規格の都合上、建物内部で閉じた通信になりますが、その分応答速度は早いです。先に説明したようなテンキーパッドとスマートロック本体の関係と同様のものを自作できるわけです。

当ブログでは、これらのAPIの解説や情報源などを多数の別記事で扱っています。詳しくお知りになりたい方はこちらも併せてご覧下さい。

SwitchBotハブについては、以下の記事で詳しく説明しています。こちらも参考までにどうぞ↓

ユースケースごとの必要な製品

では最後に、SwitchBotの商品の中で、何を買えばいいのか。ユースケースごとに整理してみます。

ユースケース↓商品→本体ハブミニ/ハブ2テンキーパッド
(ドアの前)スマホで開閉
(リモート/外出先)スマホで開閉
暗証番号でドアの開閉
指紋でドアの開閉
スマートスピーカーで開閉
Web APIを使った開閉
Web APIで暗証番号の管理
BLE APIを使った開閉

取り付けはくれぐれも注意!

SwtichBotに限らず、この手の商品は注意が必要な点があります。

最も怖いのが、筆者も経験した「締め出し」です。

電池がなくなる、というわかりやすい話は置いといて、ここで言いたいのは設置のポイント

筆者は楽待の実践大家さんというコラムのコラムニストをやっており、そちらに書かせてもらっています。以下の記事↓

スマートロックはサムターンに後付で取り付けるのですが、そのときに使用するのは「強力両面テープ」。

確かに強力なのは認めます。

とは言え、サムターンの回転軸からちょっとズレて取り付けただけで、回転時に余計な負荷がかかります。この負荷が施錠時、解錠時、毎回積み重なってしまい、最終的にはテープが剥がれてスマートロックが脱落しまうのです。

回転軸合わせ。細心の注意を払って取り付けましょう!

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プロフィール

テック大家さん
ソフトエンジニア兼不動産オーナー。
某超有名日本メーカーにおいてソフトウエア開発畑を30年近く勤務。
かつてはWindowsのアプリ開発や、組み込み機器のソフト開発を行う。プロジェクトマネジメント・オフショア開発・要件管理などの経験あり。現在は、個人開発で、JavaScript/TypeScript/React/Express、PHP/Laravel、Firebase、Google cloud、Arduino(C++)などでプログラミングを楽しむ。
サラリーマンの傍ら不動産経営を始め、現在、1棟モノの賃貸4物件を東京・神奈川に所有。夫婦でおよそ20年の賃貸経営の実績。
最近の物件では、入居者向けフリーWiFiなど、テック系の設備はDIYで自ら構築。
海外MBA取得。