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今どきのテレビライフを語る テック大家さんが実感するHDMIと対応機器の利便性

2023年12月23日エンターテインメントシステム

筆者、テック大家さんは自分の賃貸物件の共用リビングに吊り下げ式のプロジェクタを導入する計画です。プロジェクタを導入するにあたり、先日HDMIケーブルを部屋の壁の内部に敷設したという記事で内容をご紹介しました。

そこで本日は「プロジェクタ導入して一体なにを観るの?」という内容で進めてまいります。

前回の記事では、下の製品のような壁埋め込みのHDMIの端子を設置したわけです。

ところで、ここに何をつなぐつもりなんだい、というところ。入居者が何を求めているのか。最近のテレビライフを交えて、テック大家さんとしての心づもりを取り上げます。

チューナーがないテレビをどう思う?

映像を観ると言うと、ある世代から上の方は「当然テレビでしょ」と考えるのではないでしょうか。

いやいや、あなた、「テレビ」って何を意味しているんですか?

地上波とかBS/CS衛星放送など、いわゆるブロードキャストとしての放送のことを言ってますよね。

その考え、古いです。

以下のグラフは、総務省の情報通信白書 26年版(9年前)から持ってきたものです。古めのデーターですが、少し見てみましょう。

出典: 総務省「情報通信白書 26年版」

年寄(失礼)ほどリアルタイムでテレビをみる一方で、若い世代はネット利用です。ただし、当時のネット利用にはネット動画も含まれてはいるものの、SNSやオンラインゲームなども含まれています。実際、Z世代のうちの娘も放送はリアルタイムではなく、TVerなどの見逃し動画サービスを使っています。「放送」をリアルタイムで見ていなくても、世のテレビドラマ(言い方が古い笑)をちゃんと見ています。なので、上のデータが示している傾向は9年経った今はさらに顕著になっているのではと想像します。

それを証拠に、巷では、放送を受けるために必要な機能である「チューナー」を搭載していないテレビ(この場合は、映像装置としてのテレビ)が売られています。製品カテゴリとしては「チューナーレス・テレビ」と呼ばれているようです。

これを買っちゃうと、地デジがリアルタイムで見られないんですよ!50代のオジサマ、オバサマ。信じられますか?!それでも「テレビ」って名乗って売られているのですよ。

そうなのです。今や、「テレビ」というコトバの意味するところが違ってきているわけです。

チューナーレステレビに関しては、少し深い考察をする記事を書きました。こちらも合わせてご覧ください↓

Google TVってなんだ

上に上げたようなチューナーレステレビは、何を視聴するためにあるのでしょう。答えはネット動画です。そして、商品のタイトルに「Google TV」とあるように、中身のソフトウェアはGoogle TVというOSが搭載されています。

これはあたかも、どのメーカーのスマホを買っても中身はAndroidです、と言っているのと同じ状況なわけです。

そして、パネルがないGoogle TV(というソフトウェア)を搭載した商品が売られています。例えば、以下のリンクのような製品です。

上記は正真正銘Googleが販売している製品ですが、スマホ同様、他のメーカーからも販売されています。Google TVは以前は、Android TVと呼ばれていたので、それで検索するとAmazonにいろいろなボックスタイプの機器が登場します。

これらの商品は出力がHDMIですので、プロジェクタに接続できます。そして、コンテンツはWiFi経由で取得します。

これらの製品はスマホ同様、Googleのストアにアクセスして、アプリのダウンロードもできます。視聴したい動画サービスのアプリをインストールすれば、観れるコンテンツも増えていくわけです。

もちろん、YouTubeも大画面で視聴できますよ。

Fire tv stickは外せない

GAFAというコトバをご存知であれば、他のテック巨人達はどうしているか気になるでしょう。

AmazonはGoogle TV 製品同様の小型のネット動画視聴機器を商品化しています。その名もFire TV stickです。

Amazonでお買い物を良くする方でAmazon Prime会員であれば、Amazon Prime ビデオの視聴特典がついてきます。Fire TV stick 一つあれば、その動画をこの機器を使ってプロジェクターの大画面で視聴することができます。

もちろん、Amazon Prime ビデオだけでなくYouTubeなどの他のサービスも利用可能です。Fire TV stickも中のソフトウェアはAndroidベースなのですが、Google製品と異なりストアはAmazonのストアを使用します。Google ストアではないですが、大抵のアプリはAmazonのストアからもダウンロード可能です。

製品名の由来はこの商品の形状だと推測します。スティック状の末端はHDMIのオス端子が出ているのでこれをプロジェクターの刺すだけです。もちろんコンテンツはWiFi経由で受けることになります。

iPhoneユーザーならApple TVが便利

大家さんがApple信者(!)を重視するのであれば、GAFAのもう一つの巨人、Appleが出している「Apple TV」をつなぐことを検討しましょう。

こちらの商品も出力はHDMIです。

Apple製品との相性がよいので、例えば、AirPlayで「あっという間に」プロジェクタにスマホの画面を表示できます。iPhoneで撮った写真を大画面で見たり、iPhoneの動画をプロジェクターに映す場合に便利です。

Android TV搭載プロジェクタという選択肢

ところで先に述べたGoogle TV/Android TV商品についてもう一つ知っておく必要があります。

それは、プロジェクター自体にこのAndroid OSを搭載している商品があるということです。例えば、以下のような製品です。

ただし、スマホをベースにしているAndroidというOSは製品開発サイクルが早いです。一度導入したらしばらく使い続けそうな機器であるプロジェクターの場合、本体を買い替えない限りソフトが最新にならないわけです。そうすると、ある時期が来ると、内蔵されている機能をそれほど使わなくなってしまう(場合によっては使えなくなってしまう)という気がしてならないのです。

テック大家さん的には、欲しい機種がたまたまAndroid TVだった、という場合以外は積極的にAndroid TV/Google TV搭載のプロジェクターを選択する必要はないと考えています。それよりは、HDMIで接続する機器を更新していく方がシンプルでいいのではないでしょうか。

どうしても地デジが見たい場合は…

「いや、わたしゃ、絶対にプロジェクターでテレビ(放送)がみたいんじゃー」

というわがままなオジサマ、オバサマのためにはどうするか。

先程チューナーレステレビのお話をしましたが、要は「チューナー」があれば放送が受信できるのです。なので、HDMIで出力できるチューナーを購入しましょう。

最近は、箱型になった「チューナー」という製品が売られていてHDMI出力端子が搭載されているので、地デジや衛星放送がリアルタイムでプロジェクターに映せます。Amazonでもチューナー + HDMIの検索ワードで出てきます(車載向けが多いように思いますが)。

以前の記事のようにHDMI端子を壁に埋め込んでいる場合は、以下のように接続することになります。つまり、壁のコンセントのパネル部分には、HDMI端子とテレビ端子が別々にあるとしています。それらの端子にそれぞれ、HDMIケーブルと同軸ケーブルを使ってチューナーにつなぐわけですね。

これで地デジなどのリアルタイムの放送もプロジェクターで視聴できるというわけです。

余談

筆者テック大家さんは実はテレビの仕事をしていました。テレビのチューナーは以前は日本メーカーの独壇場でした。特にデジタル放送は国ごとに規格も異なり、日本はガラパゴス的に独自の進化をしていたというわけです(Wikipedia: ガラパゴス化)。

ところが、昨今は上で紹介したように、映像装置としてのテレビは、チューナーが搭載されていないような製品になりつつあります。そうすると、日本独自の製品開発は必要がなくなります。中国などの他の国のメーカーが簡単に日本向け商品が作れるようになるわけです。加えて、製品の中身のソフトウェアもスマホ同様、Googleが提供していますので、簡単に作れてしまいます。「国内テレビ製品市場」への参入障壁が下がり、多くのメーカーが参入することでテレビ本体の価格は下がり、消費者にとってはよいでしょう。しかし、テレビ・メーカーは大変です。

かつては強かった日本メーカーのパソコンは、ハードウエア規格の統一とOSの独占により、日本メーカーが凋落する結果となりました。映像装置としてのテレビも、かつてのパソコンと同じ道を辿るのかも知れません。

プロフィール

テック大家さん
ソフトエンジニア兼不動産オーナー。
某超有名日本メーカーにおいてソフトウエア開発畑を30年近く勤務。
かつてはWindowsのアプリ開発や、組み込み機器のソフト開発を行う。プロジェクトマネジメント・オフショア開発・要件管理などの経験あり。現在は、個人開発で、JavaScript/TypeScript/React/Express、PHP/Laravel、Firebase、Google cloud、Arduino(C++)などでプログラミングを楽しむ。
サラリーマンの傍ら不動産経営を始め、現在、1棟モノの賃貸4物件を東京・神奈川に所有。夫婦でおよそ20年の賃貸経営の実績。
最近の物件では、入居者向けフリーWiFiなど、テック系の設備はDIYで自ら構築。
海外MBA取得。