お知らせ

(本サイトは、アフィリエイト広告を利用しています)

LinuxとWindowsデュアルブートのメリット・デメリット

知的生産

以前、ノートパソコンでUbuntuとWindows 11のデュアルブートを解説する記事を書きました。意外と反響がありましたので、今日は再びデュアルブート関連で、メリット・デメリットについて述べようと考えています。

記事をまとめるに当たり、GoogleのGeminiにお願いしてメリット・デメリットを分析・整理してもらいました。本日の内容は、彼の分析も踏まえたものになっております。Geminiさんが出力した内容は「引用」する形で進めますので、ご了承ください。

ディアルブートとは?

Geminiさんの分析では、まずデュアルブートとは何かを整理しています。

デュアルブートは、1台のコンピューターに複数のオペレーティングシステム(OS)をインストールし、起動時にどちらのOSを使用するかを選択できるようにする設定を指します 。これはマルチブートの一種であり、特に2つのOSを導入する形態が最も一般的です 。この構成により、ユーザーは単一のハードウェア上で異なるOSの機能やアプリケーションを柔軟に利用することが可能になります。  

なぜデュアルブートを検討するのかという問いに対しては、特定のOSでしか動作しないソフトウェアを利用したい場合や、開発環境をOSごとに明確に分けたい場合など、多様なニーズに応えるための強力な選択肢となる点が挙げられます 。例えば、日常的な業務はWindowsで行い、特定の開発作業はLinux環境で本格的に進めるといった使い分けがその典型です。  

昨今、ユーザビリティが劇的に改善してきているのがオープンソース陣営のUbuntuです。WindowsやMacに引け劣らぬほどデスクトップ環境が改善しているといっても言い過ぎではないでしょう。

ある程度古いマシンでもサクサク動作する(?)Linuxを普段遣いに使うのは、2025年現在であれば悪くない選択肢です。マルチプラットフォームアプリの開発環境も改善されていることもあって、Google ChromやEdge、Zoomなどの普段仕事でもよく使うアプリも問題なく動作します。

一方で、問題になるのはMicrosoft Officeなど、Windowsでしか動作しないアプリです。自分だけが使うならGoogle WorkspaceLibreOfficeなどのマルチプラットフォーム対応のソリューションがLinuxでも使えます。しかし、この手のアプリは他の人とファイルを共有できないと話になりません。そのときに互換性問題などで困るケースが発生します。

ですので、Geminiさんがいうように、開発環境としてLinuxを使っているのはよいのですが、やっぱりWindowsも使いたいよね、となってしまう。そんなときこそデュアルブートは検討の価値があるのです。

デュアルブートの主なメリット

Geminiさんが上げたメリットは4つありました。以下のようなものです。

  • ネイティブパフォーマンスの最大化
  • ハードウェアリソースのフル活用
  • ソフトウェア互換性の向上
  • 特定の開発環境や用途への最適化

一つずつ見ていきましょう。以下では、Geminiさんの解説を引用しつつ、筆者の意見で解説を加えていきます。

Geminiさんは、「他のOS共存方法と比較して明確な利点が存在」する、ということで以下を主張していました。

ネイティブパフォーマンスの最大化

デュアルブート環境では、インストールされた各OSがコンピューターのハードウェアリソースを直接、かつ排他的に利用できます。この直接的なアクセスにより、仮想環境のようにホストOSとゲストOSでリソースを共有する必要がなく、ネイティブに近いパフォーマンスを発揮することが可能です

はい、その通り。「リソースを共有」という表現がいかにもお硬い感じですね。ネイティブパフォーマンス、というのであれば、共有というよりも、仮想化のオーバーヘッドを取り上げてほしいところ。ゲストOSがホストOSのUSBカメラとか、WiFiネットワークデバイスなどのハードを使うために「仮想化」しなければないりません。そのための演算コストがかかるので、どうしてもネイティブよりもパフォーマンスが落ちる傾向があるのです。

ハードウェアリソースのフル活用

CPU、GPU、ストレージといったPCの全ての物理的なハードウェアリソースを、起動中のOSが最大限に活用できます 。例えば、ROS(Robot Operating System)のような、計算能力やリアルタイム性が求められるアプリケーションをUbuntuで動作させる場合、デュアルブートはシステムのスペックを最大限に引き出すための最適な選択肢となります 。

なんかよくわからない難しいことを言っています。まあ、仮想化の場合は同時に2つのOSが動作することになるので、片方のOSが使うメモリーと、もう片方のOSが使うメモリーを、一時に確保しなければならないわけです。デュアルブートでは、パソコン起動時にOSを切り替えるので、当たり前ですが片方のOS用にしかメモリーを使わない。それを「フル活用できる」と言ってしまう??イメージですね。

イメージ: pexelsより

ソフトウェア互換性の向上

特定のOSでしか動作しないアプリケーションやドライバーを、そのOSのネイティブ環境下で確実かつ最適なパフォーマンスで利用できる点が大きなメリットです 。例えば、Windows専用の高性能なゲームやプロフェッショナルなデザインソフトウェア、あるいはLinux専用の高度な開発ツールなど、それぞれのOSの強みを活かしたソフトウェアを、パフォーマンスのボトルネックを気にすることなく利用することが可能になります。これにより、ユーザーは各OSが提供する独自の機能やエコシステムを最大限に活用できます。

「ソフトウェア互換性の向上」と言っていますが、あまりデュアルブート自体のメリットではないです。WindowsとLinuxのPCを2台持っててそれぞれ使っていれば、高性能なゲームや、高度な開発ツールをそれぞれのマシンで使えるわけですから。なので、ここでいうディアルブートのメリットは「1台のマシンで互換性を担保した状態でOSを利用できる」と言うところかな。

特定の開発環境や用途への最適化

開発者にとって、デュアルブートは非常に魅力的な選択肢となります。Windows環境でMicrosoft Officeスイートや一般的なウェブブラウジング、エンターテイメントといった日常業務を維持しつつ、Linux(例えばUbuntu)を本格的な開発環境として利用することが可能です。これにより、Windows上での開発環境構築に伴う煩雑さを回避し、すべての開発作業をLinuxの安定した環境で行うことができます 。このアプローチは、特定の専門的なタスクや、OS固有の高度な機能が必須となる場合にその真価を発揮します。ユーザーは、複数のOSを使い分ける手間をかけてでも、最高のパフォーマンスと互換性を追求し、自身のワークフローを最適化したいという明確な要求を持っている場合に、デュアルブートを選択する傾向があります。これは、汎用性よりも専門性と最適化を重視するユーザー層に強く支持される理由となります。

うーん。なんかよくわかりませんでした。上のソフトウェアの互換性の話とあまり変わらないような…

デュアルブートの潜在的なデメリットとリスク

次に、デメリットを見ていきましょう。

ちなみに、見出しの「デメリットとリスク」はGeminiさんが付けたタイトルで、デメリットのみならず彼はリスクも主張してきました。

その内容は…

  • ストレージ管理の複雑性
  • データ損失のリスク
  • システム安定性の問題とアップデートの影響
  • ドライバーの互換性とトラブルシューティング
  • 起動時の切り替えと生産性への影響

以上のような項目です。

デメリット(リスク)もGeminiさんの意見と筆者の解説を見ていくことにしましょう。

ストレージ管理の複雑性

デュアルブート環境では、1つの物理ストレージ(ROM)を複数のOS用に分割する必要があるため、各OSで利用可能なストレージ容量が相対的に減少します 。例えば、Ubuntuをインストールする場合、最低でも16GB、推奨としては40GB程度の領域を割り当てる必要があり、既存のWindowsの空き容量も考慮しなければなりません 。  

同一のストレージに複数のOSを共存させると、パーティション構造が複雑化し、その管理が難しくなる可能性があります 。この複雑さは、将来的にOSの容量を調整したり、新しいパーティションを追加したりする際に、より複雑な手順を要する原因となることがあります

以前筆者が書いた記事では、ノートパソコン搭載のSSDをUbuntuとWindows11で半分ずつ使ってデュアルブートの状態を作り出しました。そのSSDの中身もgpartedのようなツールを用いて見える化して記事の中で紹介しています。併せてお読みいただければ幸いです。

Geminiさんは「パーティション構造が複雑化」する、と言っていますが、昨今PCを使う上であまりパーティションを意識することは減っていると感じます。昔のOSはパーティションのサイズに制限のあるファイルシステムを使っていたりして何かとパーティションが複雑化していました。でも、今なら「Ubuntu用のパーティション」「Windows用のパーティション」の2つを適切に分割してあげれば、「複雑」な話はあまりないような気がします。

とにかく、筆者が書いた記事を読んでいただきたい。イメージつかめると思いますよ。

データ損失のリスク

デュアルブートの導入において最も重大なリスクの一つは、インストールプロセス中に既存のデータが消去される可能性があることです 。特に、パーティション操作の誤りや、PCのハードウェアとOS間の相性問題(BIOSのバージョンに関連する可能性も指摘されています)が原因で、深刻なシステム障害やデータ破損に発展することがあります 。このリスクを最小限に抑えるためには、インストール作業を開始する前に、重要なデータを外付けHDDなどの別のストレージに完全にバックアップすることが強く推奨されます 。

まあ、ここはそのとおりなので、デュアルブートの設定をする人は気をつけてやってください!

システム安定性の問題とアップデートの影響

Windowsの大型アップデートは、デュアルブート環境に予期せぬ影響を与える可能性があります 。特に、Windowsのアップデートがブートローダーを上書きしてしまうことで、もう一方のOSが起動できなくなるという問題が発生することがあります 。このような状況では、システムの復旧作業が単一OSの場合よりも複雑になり、時間と専門知識を要する場合があります 。  

デュアルブートはOSがハードウェアを直接制御するがゆえに、その設定や変更がシステム全体に与える影響が大きく、特にストレージのパーティション操作やブートローダーの管理において、ユーザーに高度な知識と慎重な作業を要求します。この「直接性」はパフォーマンスの利点をもたらす一方で、設定ミスや予期せぬOSアップデートによるシステム破損のリスクを高める「諸刃の剣」となる側面があります。

筆者は、ブートローダーを上書きしてしまうようなアップデートによってデュアルブート環境がだめになった経験はないです。そういうこともあるのだろうな、と可能性はあるように思います。

その場合は…あきらめて頑張って修復しましょう!

ブートローダーが壊れても、ディスクの中身自体がなくなるわけではないので、どちらかのOSが立ち上がったときにもう片方のパーティションが読めるような状態に設定しておくのはおすすめです。

ドライバーの互換性とトラブルシューティング

OSによっては、特定のハードウェア(特に最新のグラフィックカードやWi-Fiアダプターなど)のドライバーが十分にサポートされていない場合があります。これにより、インストールしたOS上でのパフォーマンスの低下や、一部機能の制限が生じることがあります 。問題が発生した場合、デュアルブート環境特有の複雑さから、トラブルシューティングが単一OSの場合よりも難しくなる傾向があります 。

このデメリットは、メリットで述べた「ネイティブパフォーマンスの最大化」や「ハードウェアリソースのフル活用」の裏返しを言っているに過ぎないでしょう。デュアルブート環境の複雑さは関係がないようにも感じます。筆者にはAIの言いたいことはよくわかりませんでした。

起動時の切り替えと生産性への影響

OSを切り替えるためには、コンピューターを再起動する必要があります。この再起動にかかる時間は、頻繁にOSを切り替える必要があるユーザーにとっては、作業の中断や生産性の低下につながる可能性があります 。特に、短時間で複数のOSの機能を利用したい場合には、この切り替えの手間が大きな障壁となることがあります。

筆者はここが一番のネックだと考えています。普段Ubuntuを使って、極々たまにWindowsを使いたい、と言う用途であれば、たまの再起動だし我慢するか、と思えるでしょう。しかし、頻繁にあっち行ったり、こっち行ったりと言う使い方を想定するのであれば、仮想マシンのほうが便利なのではないでしょうか。仮想マシンのほうが、「別のアプリに切替える」くらいの感覚で異なるOSの行き来ができます。

ディアルブートでOSを切り替えたとしても、なにか作業をした結果としてのファイル共有は直ぐにできるようにしておきたいものですね。「システム安定性の問題とアップデートの影響」でも述べたように、両方のOSからそれぞれのパーティションを読める状態にしておく、というのはここでも重要となります。


ということで、デュアルブートのメリット・デメリットについて生成AI(Gemini)が分析した内容をベースに解説を加えてきました。

簡単にまとめると、普段どちらかのOSをメインで使っていて、極たまに別のOSを使いたい、と言う用途であればデュアルブートがよいです。というのも、ハードウェアやパフォーマンスの観点で、使っているマシンを当該OSで最大限有効に活用できる。仮想化で問題になるオーバーヘッドや互換性の課題を避けたいなら、デュアルブートに軍配があがると言えます。

メールマガジンにて本サイト(Tech Landlordテック大家さん)の更新情報をご連絡します。
本サイトのプライバシーポリシーをご確認の上、是非メールアドレスをご登録下さい!


友だち追加

プロフィール

テック大家さん
ソフトエンジニア兼不動産オーナー。
某超有名日本メーカーにおいてソフトウエア開発畑を30年近く勤務。
かつてはWindowsのアプリ開発や、組み込み機器のソフト開発を行う。プロジェクトマネジメント・オフショア開発・要件管理などの経験あり。現在は、個人開発で、JavaScript/TypeScript/React/Express、PHP/Laravel、Firebase、Google cloud、Arduino(C++)などでプログラミングを楽しむ。
サラリーマンの傍ら不動産経営を始め、現在、1棟モノの賃貸4物件を東京・神奈川に所有。夫婦でおよそ20年の賃貸経営の実績。
最近の物件では、入居者向けフリーWiFiなど、テック系の設備はDIYで自ら構築。
海外MBA取得。